[MDREX NEWSLETTER] 食品医薬品安全処、バルーン拡張式血管成形術用カテーテル許可審査ガイドライン改正
食品医薬品安全処、バルーン拡張式血管成形術用カテーテル許可審査ガイドライン改正
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2021年に制定された既存のバルーン拡張式血管成形術用カテーテルの許可審査ガイドラインの案内書が2024年12月24日に改正され公開されました。 バルーン拡張式血管成形術カテーテルは、血管狭窄で血管が詰まった場合、バルーンが付着されたカテーテルを詰まった血管に挿入し、標的部位からバルーンを拡張させて病変を押し出して血流改善を助けるクラスⅣ医療機器です。 当該行為である経皮的血管形成術(Percutaneous Transluminal Angioplasty、PTA)は、標的病変の位置によって冠動脈または末梢血管に分け、それぞれPTCA(Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty)、PTAと通称されることもあります。
以前のガイドラインの場合、関連する国内規格および国際規格(ISO 10555-1および10555-4、FDAガイドライン、そして血管ステント国際規格であるISO 25539-2)を参考にして、許可審査方案(申請書および添付資料審査方法、同等かどうかの審査方法)と具体的な性能評価試験項目、検体選定方法および試験方法を提示しました。 3年ぶりに改訂される今回の改訂版では、以下のようにいくつか具体化された事項があります。
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医療機器分類基準による生物学的安全に関する資料提出範囲の明確化
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薬物コーティングバルーンカテーテルの場合、生物学的安全に関する資料の提出範囲をカテーテルと薬物コーティングバルーンに区分し(薬物コーティングしていないカテーテルの場合はカテーテル範囲のみ従う)、カテーテルは制限接触医療機器(循環血液接触、24時間以下)に分類し、薬物がコーティングされたバルーン部位は移植医療機器(血液、30日超過)に分類してそれぞれの基準を適用することを明示しました。 つまり、薬物がコーティングされたバルーンカテーテルであれば、経皮的血管成形術の施術またはカテーテルの実際の血液接触時間と関係なく、薬物が血管または身体内で効果を持続する時間に注目し、コーティングされた部分が血液に30日以上接触する移植医療機器と定義したのです。
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薬物コーティングバルーン部分に対する生物学的安全に関する資料としては完成品として遂行した各試験資料を要求し、一部試験は適合した動物試験資料として確認が可能だと明示しました。 それで、動物試験で該当試験項目を代替しようとする場合、本ガイドラインで要求するように1) GLP機関でGLPに従って2) 各試験の評価項目と観察項目を全て含めて3) 十分な時間の間評価しなければならず、そのために各試験の目標安全性評価が可能な適切な評価時点および試験期間設定が非常に重要と思われます。 国際規格であるISO 10993を基にした食品医薬品安全処告示「医療機器の生物学的安全に関する共通基準および試験方法」の内容を参考にするものの、申請品目の特徴を反映して十分な根拠と分析内容を持って試験を進め、審査を要請しなければなりません。
ちなみに、2024年11月21日に行われた食品医薬品安全処の説明会(心血映像機器課)では、今回の改正内容であるアメリカFDAの生物学的安全に関して要求される提出資料について、アメリカ国内で許可されたパクリタキセルコーティングバルーンカテーテル7件のうち6件が安全性確認のために最低180日から210,365日まで観察期間を設定したと紹介しました。 また、考慮事項として長期毒性(慢性)および移植試験のうち一部を動物試験資料として提出する場合、6ヶ月以上の期間を設定することを推奨しました。
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さらに、薬物コーティングバルーンを除いたカテーテルまたは薬物非コーティングバルーンカテーテル(赤色)の場合、遺伝毒性試験資料が追加的に適用されることがありますが、これは原材料が既許可製品と同等でない場合と定義しています。 ただし、原材料情報は非公開情報なので、既存の自社製品でない以上、同等性を立証することは非常に難しいと思われ、事実上遺伝毒性に対する内容を試験または根拠資料を通じて要求するものと見られます。
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PTA/PTCA用血管成形手術用カテーテルの場合、医療機器の許可/申告/審査などに関する規定により使用目的と原材料が異なる場合、許可/審査時に臨床試験資料を提出しなければなりません。 そして、原材料の場合、申請製品の人体接触原材料がすでに許可された製品に使用された原材料かどうかを検討し、同等性の有無を主張しなければなりませんが、薬物がコーティングされた製品の場合、薬品および賦形剤、コーティング剤などが同等かどうか検討されています。 したがって、韓国内許可を準備中であれば、既に許可された製品の使用目的と原材料などが同等かどうかを事前に必ず確認してみなければなりません。
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この他に、本文内の申請製品と試験資料上のモデル名が同一でなければならないことが引き続き強調されており、性能に関する資料として要求される試験項目と試験方法は、2023年に改正された国際規格ISO10555-1及び4に基づいていると思われます。 具体的な試験項目と試験方法が例示として記載されていますが、大前提としては製品の特性と機能によって選択的に適用可能であり、それ以外の製造者が設定する方法で品質要求事項を満たすことを立証可能な場合には、それに対する根拠と試験資料を提出するようにしています。 ただし、これを立証するための具体的な基準がなく、提示する根拠資料の妥当性検討時に差し戻される可能性があることを認知し、資料を準備しなければならないものと見られます。
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最近、様々な薬物がコーティングされたバルーン拡張式血管成形手術用のカテーテルが開発され、韓国内市場進出を準備していますが、上記のガイドラインのように食品医薬品安全処が要求する安全性および有効性の検証のために各種試験を進行しなければならないことにより、より正確な最新の要求事項を反映して最小限の補完で早く市場に進入できるように隙間なく準備することが必要です。 また、薬物がコーティングされた場合、適切な試験規格および根拠に従って薬物に対する安全性を立証することが重要です。
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